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市販のロキソニンについて

お久しぶりです。

 

今回は薬剤師らしく、市販されているロキソニンについてお話ししたいと思います。

 

ロキソニンS、ロキソニンSプラス、ロキソニンSプレミアムとかたくさん出てますね。。何が違うんでしょうね!

それぞれの用法用量、値段、含まれている成分、特徴をまとめてみました。

 

 

市販されているロキソニン

 

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ロキソニン

 一錠あたり含まれているロキソプロフェンナトリウム水和物の成分量は、病院でもらうロキソニンと同じです。

 

 

1日2回までってなってるので、ここでメーカーがリスクヘッジしてる感。。。

医療用のロキソニンは1日3回までいけます。

 

ただ、ロキソニンは胃が荒れる可能性があります。

ロキソニンは以下のカスケードを抑える際に、  cox1という酵素を阻害してしまうため、消化管粘膜の血流が悪くなり消化管粘膜が弱ってしまいます。そして、胃酸によって消化管粘膜が弱ってしまう結果となります。

だから病院では胃薬が抱き合わせで出るんです。

日本ペインクリニック学会

 

ですので、もともと胃が悪くなりやすい人は、ビスケットでも良いので胃に食べ物を入れてから服用するようにしてくださいね。

 

ロキソニンSプラス

これはロキソニンSに、酸化マグネシウムが追加されています。

 

なぜか。

 

これは酸化マグネシウムが塩基(アルカリ性)を示すため、胃酸を中和することになります。

 

胃粘膜を傷つける胃酸の酸性度を落とすため、胃が傷つきにくくなります。「胃が保護される、と言うわけですね!

 

ちなみに酸化マグネシウムは下痢気味になるかもしれないと言う記事もありますが、33.3mgではその心配もないですよ。

 

ロキソニンSプレミアム 

ロキソニンプレミアムは最近出てきた商品ですね!

あれ?12錠で698円ってロキソニンSプラスと変わらんくないって思うじゃないですか?

 

いやいや、そんなことないんです。

 

なんと一錠あたりに含まれているロキソプロフェンは30mgで用法として一回2錠飲まないといけない。。!

つまり、Sプラスと比較して、倍の金額になってしまいました。

 

何が違うのか?

鎮痛補助薬であるカフェイン、アリルイソプロピルアセチル尿素と胃粘膜保護のメタケイ酸アルミン酸マグネシウムが含まれている点です。

カフェインは昔から鎮痛補助薬として使われていて、100mgの併用で5%〜10%の効果の向上が見込まれるらしいです。

成人の急性疼痛に対する鎮痛補助薬としてのカフェイン | Cochrane

 

まぁSプレミアムには2錠あたり50mgしか入ってないですし、効果はやや落ちる感じでしょうか。

 

というか、もしも効果があるんなら医療用医薬品でもそうやって使われるよなぁ。。SG配合顆粒とか鎮痛補助薬としてどっちも入ってるけど、痛み止めとしてそんなに使われないし。

 

2倍のお金払ってまで服用する価値が見出せない、という感じです。

 

まとめ